迷子、ときどきガイド

苦手なものは化学物質、日光、気圧の変化、大きな音、雑踏、嘘や建前、人前で話すこと。自分でもどう生きてきたのか不思議だけど、対人援助職で15年。マイクロスコープのような目で、砂金のように輝きを放つ詫び寂びを見つけるのが趣味。半畳で宇宙を感じる日々を綴るブログ。

未曽有の危機に光明あらわる

 

 

未曽有の危機に光明あらわる

 

 衝撃の瞬間

2019.11.19.23:07

 これは何の数字か。

『40年来の敏感肌、未曽有の危機に逆転劇の兆し!!』

もう、まさにその瞬間の時刻である。

 

心臓がバクバクしてうまく言葉を紡げないのでありますが、

無理やり例えるなら・・そうだな。

 

「夫が少し長い出張から戻ったとき、迎えた妻はなんとも言えぬ違和感を抱いた。

日常にまぎれ数か月が過ぎゆく。

ある日、妻の違和感の点と点がつながり、ここ数か月一緒に暮らした男は夫ではなく

夫に似た別の人間であることを察する」

 

確信と新たな疑惑に包まれる瞬間・・・そんな感じ。

なにを大げさな、と思う人もあろう。しかし、ここはあえて大げさに言う。

 

そもそも論

そもそも私はアトピー体質で、肌のトラブル歴は40年を越す。

初めて日光でアレルギーが出たのは中学時代。

ここ2か月半、その日光アレルギーの症状で皮膚科通いをしていた。

短時間の日光暴露でも、顔や首、腕が赤く腫れ、蕁麻疹や水疱ができる。

ひどいときは頭痛や発熱、吐き気も伴う。いわゆるアレルギーの症状。

命にかかわるものではないが、生活の質がとてつもなく落ちる。

症状抑制のためにアレルギー薬を服用。症状が出ればステロイド薬を塗布。

それで何とか過ごしていたところである。

 

 症状が出ないときというのは、体調と環境をうまく調整できているとき。

日光、化粧品(日焼け止め含む)、肌に触れる生地、化学物質、食事、

睡眠、心身の疲労の度合い、なんでもアレルギーの引き金になる。

 

特に化粧品類は要警戒。

アレルギーを起こすと顔が腫れ上がり、元の顔がわからなくなるほど。

かなり慎重に選び抜いたものしか使用していない。

日焼け止めは20年、基礎化粧品は10年、メイク用品も5年以上、

同じメーカーのものを使っている。

(日焼け止めはノンケミカルが命綱なので、冒険しない)

 

なのに、この2か月半、未曽有のアレルギー乱射事件である。

今夏の日差しが例年よりも強かったのか。免疫力が著しく落ちていたのか。

気も狂わんばかりに考え抜いたが答えは出ない。

 その答えが出たのだ。先の時刻に。

 

まさかの手落ち

天気の良かった日は顔が腫れるため、ステロイド薬を使う。

いつものように洗面所で薬を塗った後、ふと日焼け止めのSPF値に視線を落とした。

 

『SPF50』

 

さらに見つめた。・・・ない。『ノンケミカル』の文字がない。

目を皿のようにして見つめたが、ないものはない。

私が20年間買い続けた日焼け止めは、『SPF45 ノンケミカル』と表記があるものだ。

ぬぬぅ、SPF50だと?!さては、おぬし影武者だな!!

 

実は同じ敏感肌用のシリーズで、ノンケミカルではない日焼け止めがある。

ほぼ同じデザインでSPF値が違う。その存在は既知である。

知らないわけがない。『ノンケミカル』を、わざわざ選んで買っていたのだから。

つまり、この私が間違えて購入したのだ。

嗚呼、2か月半も気づかなかったとは不覚!!

 

ノンケミカル=紫外線吸収剤不使用

とんでもない失態。私が看護師や医師なら医療事故レベルの痛恨のミスじゃないか。

(注:紫外線吸収剤は、アレルギーのない方にとっては問題ないもの)

 あんなに気をつけていたのに。もっとも気をつけていたのに。

ノンケミカルじゃない日焼け止めを、2か月半も肌にすり込んじゃったなんて。

毎日使っていた醤油さしに、かなり存在感のある虫が沈んでいるのを発見した

ときのような気分だよ。白装束で滝に打たれながら絶叫したいよ。

洗面所にて、我を失うこと3分。

 

 光明を見出す

激震が去りゆくとともに、未曽有の危機に終止符が打たれる期待感で、

やけに心が温かくなるのを感じた。

事実に基づく期待や希望って、こんなにも人を癒すものなんだ。

明らかに異変が起きているのに、どこに向かって何を頑張ればいいのやら

皆目見当がつかないときというのは、ものすごく苦しいものらしい。

 

最近、学校になじまない子の親御さんの声を聴く機会があったのだけど、

今一つ、我がこととして寄り添えないもどかしさを感じていたところ。

他者への共感の糸口は、こんなところで生まれる。